ＮＴＴ接続料値上げ？

[url:http://www.asahi.com/business/update/0213/028.html]
[url:http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030213k0000m020135000c.html]

要約としては

>総務省が諮問する０３〜０４年度案で都道府県の域内を結ぶ中継交換機
>（ＺＣ）の接続料を、約１２％引き上げる。
>０３年度からは、接続料の決定時に予測した通話量より実績が１５％
>以上減った場合、事後に一部を精算して追加引き上げすることも認める。

この内容では、電話代が安いと宣伝するＩＰ電話が普及するに連れ、
結局ＮＴＴ接続料金の引き上げ→電話代の値上げという形で相殺されて
しまいますね。
ＩＰ電話は、ある意味で、デフレ不況に咲いたあだ花で終わりでしょうか。

総務省情報通信審議会から省令改正案の正式発表がありました。

「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集」
[url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030214_6.html]

改定案に対する意見募集の締め切りは3月14日とのこと。

"こまち１号"さんは[url:kb:399]で書きました:
こまち１号 ] >総務省が諮問する０３〜０４年度案で都道府県の域内を結ぶ中継交換機
こまち１号 ] >（ＺＣ）の接続料を、約１２％引き上げる。

具体的数字は出ていませんでしたが、計算方法の変更により値上げになるものと思われます。

こまち１号 ] >０３年度からは、接続料の決定時に予測した通話量より実績が１５％
こまち１号 ] >以上減った場合、事後に一部を精算して追加引き上げすることも認める。

事前の報道の通り、15%以上変動があった場合は5%を越える部分を精算（追加引き上げまたは追加引き下げ）する、という具体的数字が出ていました。

こまち１号 ] この内容では、電話代が安いと宣伝するＩＰ電話が普及するに連れ、
こまち１号 ] 結局ＮＴＴ接続料金の引き上げ→電話代の値上げという形で相殺されてしまいますね。
こまち１号 ] ＩＰ電話は、ある意味で、デフレ不況に咲いたあだ花で終わりでしょうか。

今のIP電話には、同じ会社のIP電話相互間の通話は無料という、プロバイダの会員獲得＆囲い込みの要素が含まれています。

NTT加入電話の接続料が値上げされると、会員間無料通話のIP電話にとっては囲い込みの魅力が増すわけで、むしろIP電話に有利に働くと思います。少なくとも、不利になることはないと思います。

また、今のIP電話はネット接続のついでに電話も安くなるという要素も大きいと思います。つまり、電話料金よりも、むしろネット接続料金の値下げ圧力に対抗するため付加価値を付けたという意味合いが強いように思います。したがって、決して「あだ花」では終わらないとは思いますが、今のところはネット利用者以外に普及するかどうか未知数だと思います。

ついでに言うと、どれだけインターネットが普及しようとも、10ケタ前後の数字を打ち込むことで全国あるいは全世界と音声通話ができるという電話のシステム自体は、少なくともあと百年以上は続くだろうと私は思います。

"後藤@みか鉄"さんは[url:kb:404]で書きました:

後藤@みか鉄 ] "こまち１号"さんは[url:kb:399]で書きました:
こまち１号 ] >総務省が諮問する０３〜０４年度案で都道府県の域内を結ぶ中継交換機
こまち１号 ] >（ＺＣ）の接続料を、約１２％引き上げる。

　あれ、ZC接続料が下がってGC接続料が上がるものと、思ってました。
　わざわざGC接続に投資した電気通信業者に不利となるなぁ、と思った記憶があるのですが。

　尚、私は、長期増分費用方式（Long-Run Incremental Cost）は、これまでの苦労した蓄積を無視し、費用回収を困難とする、NTT東西に厳しい方式だと思います。
（一方、電話を引く際には電話債券を買わされたりと、旧NTTも、顧客に優しくなかったですけどね）

後藤@みか鉄 ] ついでに言うと、どれだけインターネットが普及しようとも、10ケタ前後の数字を打ち込むことで全国あるいは全世界と音声通話ができるという電話のシステム自体は、少なくともあと百年以上は続くだろうと私は思います。

　賭けましょうか。
　私は、システムが変わるほうに賭けることにいたします。
　2103年2月17日の時点で、負けたほうが一杯おごると。

後藤@みか鉄 ] ついでに言うと、どれだけインターネットが普及しようとも、10ケタ前後の数字を打ち込むことで全国あるいは全世界と音声通話ができるという電話のシステム自体は、少なくともあと百年以上は続くだろうと私は思います。

磯津千由紀 ] 　賭けましょうか。
磯津千由紀 ] 　私は、システムが変わるほうに賭けることにいたします。
磯津千由紀 ] 　2103年2月17日の時点で、負けたほうが一杯おごると。

「システム」を何処に着目するかで随分変わってくると思います。
公衆網の交換機も交換手→クロスバ→デジタルと変わってきたし
端末（電話機）の方も、RJ-11(MJ）だけでなくRJ-45(Ether)も備えた物が
電気屋に並ぶ日も近いでしょう。
唯一言えることは、NTT（東西）の独占はもはや100年も続かないと言うことでしょうか。

"Ｄポ"さんは[url:kb:408]で書きました:
Ｄポ ] 「システム」を何処に着目するかで随分変わってくると思います。

　良くお読みになれば分かると思いますが、伝送媒体やプロトコルなどがどう変わろうとも、「10ケタ前後の数字を打ち込むことで全国あるいは全世界と音声通話ができる」点は変わらない、ということを指します。

"磯津千由紀"さんは[url:kb:413]で書きました:

磯津千由紀 ] 　良くお読みになれば分かると思いますが、伝送媒体やプロトコルなどがどう変わろうとも、「10ケタ前後の数字を打ち込むことで全国あるいは全世界と音声通話ができる」点は変わらない、ということを指します。

究極的には、電話網と人とのマンマシンI/Fの問題になりますね。
現在は端末がパルス・トーンで電番を打ち、その他基本的な電話機機能を
備えていれば済む端末がデファクトになってますが、
将来は電番を気にしなくても掛けられる端末が普及するかも知れません。
IP電話の世界でもENUMとかSIP URIとかありますし。

"後藤@みか鉄"さんは[url:kb:404]で書きました:
後藤@みか鉄 ] 総務省情報通信審議会から省令改正案の正式発表がありました。

後藤@みか鉄 ] 「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集」
後藤@みか鉄 ] [url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030214_6.html]

後藤@みか鉄 ] 改定案に対する意見募集の締め切りは3月14日とのこと。

集まった意見が公表されました。

提出者は外国政府、地方自治体、消費者団体、業界団体、通信事業者、一般の会社、個人など。

「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集の結果」
[url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030318_2.html]

後藤@みか鉄 ] 「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集の結果」
後藤@みか鉄 ] [url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030318_2.html]

結局、予定通り２００３年度から約５％値上げのようです。
[url:http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030319ib01.htm] より
>新電電や消費者団体などが接続料の値上げに反対したが、総務省は、
>現行の接続料の計算方式を当てはめると接続料の値上げは
>避けられないと判断した。

"こまち１号"さんは[url:kb:473]で書きました:
後藤@みか鉄 ] 「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集の結果」
後藤@みか鉄 ] [url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030318_2.html]

こまち１号 ] 結局、予定通り２００３年度から約５％値上げのようです。
こまち１号 ] [url:http://www.yomiuri.co.jp/business/news/20030319ib01.htm] より

以前のページですが、
http://www.asahi.com/business/news/K2003021402595.html

質問ですが、この話題にあるGC局/ZC局への接続料は、
PHS事業者は関係が無いんでしょうか？
ISDN回線のPHS接続料と、ISM折返しの専用線接続（パケット）に関して。

"後藤@みか鉄"さんは[url:kb:471]で書きました:
後藤@みか鉄 ] 「接続料規則の一部を改正する省令案に対する意見募集の結果」
後藤@みか鉄 ] [url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030318_2.html]

意見を踏まえて、情報通信審議会の答申が出ました。

総務省報道発表資料より: 「接続料規則の一部改正」
[url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030328_11.html]

いくつか条件が付けられたものの、大筋は最初の省令案のとおり認められた模様ですが、詳細を吟味したわけではないので何か見落としがあるかもしれません。

後藤@みか鉄 ] 総務省報道発表資料より: 「接続料規則の一部改正」
後藤@みか鉄 ] [url:http://www.soumu.go.jp/s-news/2003/030328_11.html]

NTT東日本はニュースリリースでこの件に関するコメントを出した模様。
”「接続料規則の一部を改正する省令案」についての答申に対するコメント”
[http://www.ntt-east.co.jp/release/0303/030328c.html]

各社の記事も出ていました。

インプレス INTERNET Watch
「NTT接続料を改定する省令案について総務省の審議会が答申」
[url:http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0328/soumu.htm]
「早くも通信各社から不満の声も」という副題が付いています。

毎日新聞 Digital Today
「平均5％のNTT接続料値上げが決定、新電電側は強く批判」
[url:http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200303/28/5.html]
記事によると”新電電側は「総務省は競争政策を覆した」と強く批判する見解を相次いで発表した。”とのことです。

asahi.com
「ＮＴＴ接続料、初の値上げ答申　情報通信審」
[http://www.asahi.com/business/update/0328/074.html]

総務省、接続料金算定のあり方を諮問〜“電話加入権”廃止も視野に
[url:http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/4948.html]

施設設置負担金（いわゆる加入権）、基本料金、接続料をひっくるめてドラスティックな算定の見直しがなされるかも知れません。
基本的には公衆網関係周辺事業者（NCC、直収・IP電話事業者、PHS事業者、ISP等）の保護を図りつつ、いまだに公衆網関係の当事者としてはガリバー的存在のNTT東西の身を削りつつ（かつ東西が叛乱を起こさない程度に）、見直しがあるかも知れません。
もっともそこはNTT東西の制度屋のこと、自社サービスの料金設定（認可制ではなくもはや届出制）や、法律の抜け穴である活用業務などありとあらゆる手をつかって自己保身を図るでしょう。

「加入権料を段階的に廃止へ　ＮＴＴ料金制度を見直し」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040415-00000210-kyodo-bus_all

固定電話の加入権について2005年度からの段階的廃止が総務省にて検討されているそうです。

NTT接続料金の研究会案が固まる，05年4月から新モデルで
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040415/143082/]
解説：現行の接続料モデルの見直し求めた情通審，長期増分費用方式の維持は限界？
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNM/NEWS/20040318/141610/]
「電話接続料の抜本的な見直しが必要」，総務省審議会で意見相次ぐ
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040316/141508/]

某新聞では、「総務省方針、施設設置負担金の段階的廃止、接続料の値下げ、基本料金の値上げ」と言う記事もありました。↓の記事とは相反しますが。
総務省の検討会，東西NTTの電話基本料引き下げや施設設置負担金の廃止などを提言
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNM/NEWS/20031212/1/]

ユーザ負担の増加はかえって公衆網離れを加速してしまうんじゃないでしょうか。

電話加入時の負担金を廃止へ，総務省と東西NTTが検討開始
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040420/143304/]

新機軸はありませんが続報ということで

総務省，加入電話の基本料と施設設置負担金の見直しを開始
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040517/144247/]

>>答申は10月になる見込み
相変わらずのお役所仕事のようです。

総務省，2005年度からの固定電話接続料の算定方法案を公開
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040714/147207/]

別ソースでは接続料の値上げ回避と、基本料からの費用負担増加、それにNTTが反対、とのことです。
いつまで施設設置負担金と基本料金の丼勘定体質が続くんでしょうか。

総務省，トラフィック減に対応した接続料算定方法を公表
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040727/147796/]

NTT和田社長が電話接続料の新算定方式案にけん制球
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NCC/NEWS/20040715/147304/]

ついでに
NTT東日本，番号ポータビリティーの実現手法見直しへ，今秋にも変更案
[url:http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NNM/NEWS/20040617/146024/]

毎日新聞社ウェブページより。

”接続料値上げ、通信事業者らが4日に「共闘」シンポ”
[url:http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200303/03/3.html]

NTT東西の接続料についてのシンポジウムを今日、衆議院第1議員会館で開催するという記事。これは開催前の予告記事です。参加予定者は、以下のとおり。(記事からの引用)

呼び掛け人は、神田敏子・全国消費者団体連絡会事務局長、情報通信審議会(総務相の諮問機関)委員だった醍醐聰(だいご・さとし)・東大教授ら。新興通信会社のソフトバンクBBの孫正義社長、フュージョン・コミュニケーションズの角田忠久社長、新電電のKDDI、日本テレコム、東京通信ネットワーク(TTNet)、さらに米英両国の大使館の一等書記官も参加する。島聰・民主党衆院議員と原陽子・社民党衆院議員も出席する。

詳しい内容については触れられていませんが、以前からの報道や出席者の顔ぶれから考えて、実質的に接続料値上げに反対するシンポジウムだと思います。

そして、以下の記事によると、無事に開催されたようです。

”ＮＴＴ接続料：値上げ凍結を総務省に要望へ　消費者団体など ”
[url:http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030305k0000m020054000c.html]

これは開催後の記事ですね。
一部引用すると、

シンポジウムでは「不況時に需要が減ったから料金を上げるという発想は独占企業で、民間企業ではありえない」（孫正義・ソフトバンクＢＢ社長）など総務省案に批判が集中した。

とのことでした。

[url:kb:435]ですが、さらに詳しい様子が記事になっていました。
「接続料シンポ、孫社長や英米大使館関係者がNTT批判」
[url:http://www.mainichi.co.jp/digital/network/archive/200303/04/2.html]